子どもも歯肉炎になるの?原因や放置するリスク、予防法を解説

2026.05.28

2026.05.28

子どもも歯肉炎になるの?原因や放置するリスク、予防法を解説

こんにちは。大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」です。

子どもが歯肉炎になっている様子

歯肉炎という言葉を聞くと、大人の歯周病を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、子どもでも歯肉炎を発症することがあり、成長期の口腔環境によっては大人より進行しやすい場合もあります。

特に、乳歯から永久歯への生え替わりの時期や、思春期は歯茎が敏感になりやすく、歯肉炎が起こりやすいタイミングとされています。初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうケースも珍しくありません。

この記事では、子どもの歯肉炎の原因や放置した場合のリスク、そして家庭でできる予防法について解説します。

子どもの歯肉炎とは

子どもの歯肉炎とは?

歯肉炎とは、歯と歯茎の境目に蓄積したプラーク(歯垢)の中の細菌が原因となり、歯茎に炎症が起きた状態を指します。歯周病の初期段階にあたり、炎症が歯茎のみにとどまっている状態です。

子どもは歯磨きが不十分になりやすく、歯の生え変わりや思春期のホルモンバランスの変化など、成長期特有の要因が重なるため、大人と同様に歯肉炎を発症することがあります。早期に気づいて適切なケアを行えば改善できる場合が多いため、日頃からお口の状態を確認しておくことが大切です。

放置すると炎症が歯茎の奥へと進行し、歯周炎へと悪化する可能性があります。子どもは自分で症状に気づきにくいため、保護者の方がサポートしながらケアを続けることが重要です。

子どもが歯肉炎になる原因

子どもが歯肉炎になる原因

ここでは、子どもが歯肉炎になる原因について解説します。

歯磨きが不十分

子どもが歯肉炎になる大きな原因は、歯磨きの不十分によるプラーク(歯垢)の蓄積です。プラーク中の細菌が歯茎に炎症を引き起こします。子どもはまだ手先が発達途中のため、歯ブラシを細かく動かすことが難しく、磨き残しが生じやすいです。

特に歯と歯茎の境目は汚れがたまりやすく、丁寧に磨かないと歯肉炎の原因になります。

口呼吸

口呼吸が習慣になっていると口腔内が乾燥しやすくなり、唾液による自浄作用が低下します。唾液には細菌の増殖を抑える働きがあるため、口が乾燥した状態が続くと細菌が繁殖しやすくなり、歯肉炎を引き起こしやすくなります。

口呼吸の原因には鼻炎やアレルギーなどが関係している場合もあります。気になる場合は耳鼻科や歯科医院に相談してみましょう。

食生活の乱れ

糖分の多い食べ物や飲み物を頻繁に口にする習慣は、口腔内の細菌を増殖させやすくし、歯肉炎のリスクを高めます。間食の回数が多く、食後に歯を磨かない状態が続くとプラークが蓄積しやすくなります。

また、ビタミンCやビタミンDなど歯茎の健康に必要な栄養素が不足する食生活も、歯茎の抵抗力を低下させる要因のひとつです。

歯の生え変わりによる影響

永久歯が生えてくる際、歯茎を突き破りながら萌出する部位に炎症が起こりやすくなります。生えかけの歯は高さが揃っておらず歯ブラシが当たりにくく、汚れが蓄積しやすい状態にあるためです。

永久歯が生えてくる際に歯茎に起こる炎症を萌出性歯肉炎と呼びます。特に6歳臼歯や12歳臼歯が生えてくるタイミングで起こりやすいです。

ホルモンバランスの変化

小学校高学年から中学生(10〜15歳ごろ)の思春期には、ホルモンバランスの変化によって歯茎が炎症を起こしやすくなることがあります。特に女性ホルモンの影響を受けやすいため、男子より女子に起こりやすい傾向があります。

きちんと歯を磨いていても歯茎が腫れやすい時期があるため、この時期は特に丁寧なケアと定期的な歯科医院での確認が大切です。

子どもの歯肉炎のサイン

子どもの歯肉炎のサイン

子どもの歯肉炎に気づくためのサインとして、歯茎の腫れや赤みが挙げられます。健康な歯茎はピンク色で引き締まっていますが、炎症が起きると赤くなったり、ぷっくりと腫れたりします。

歯磨きのときに出血する場合も歯肉炎のサインです。健康な歯茎は歯ブラシが当たっても出血しないため、出血が続くようであれば炎症を起こしているかもしれません。また、口臭が気になるようになった場合も、口腔内で細菌が増殖している可能性があります。

子どもは自分から症状を伝えにくいことが多いため、仕上げ磨きのタイミングなどに定期的にお口の中を確認する習慣をつけておくとよいでしょう。気になる症状があれば、早めに歯科医院を受診してください。

子どもの歯肉炎を放置するリスク

子どもの歯肉炎を放置するリスク

歯肉炎の段階では炎症が歯茎にとどまっていますが、放置すると炎症が歯を支える骨(歯槽骨)や組織にまで広がり、歯周炎へと進行する可能性があります。歯周炎になると歯槽骨が溶けて歯がぐらつくようになり、最終的には歯を失うリスクもあります。

また、子どもの場合、一般的な歯肉炎ではなく、若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)の可能性もあります。若年性歯周炎は10〜20代に起こる歯周病の一種で、急速に歯茎が破壊されるため、適切な処置を受けることが大切です。

歯肉炎を放置することで口腔内の細菌が増殖し、虫歯のリスクも高まります。お子さまの歯の健康を守るために、歯肉炎のサインを見逃さず、早めに歯科医院を受診しましょう。

子どもの歯肉炎の治療

子どもの歯肉炎の治療をする歯科医師

歯肉炎治療の基本は、まず原因となっているプラークや歯石を取り除くことです。歯科医院では専用の器具を使ってプラークや歯石を除去し、歯茎の状態を改善します。合わせてブラッシング指導を行い、正しい歯磨きの方法を習得することで再発防止を図ります。

萌出性歯肉炎の場合は、歯が完全に生えそろうと自然に改善することが多いため、軽度であれば経過観察となるケースもあるでしょう。

歯肉炎は適切なケアを続けることで改善できる段階です。歯科医院での治療とともに、毎日の正しい歯磨きと生活習慣の見直しを続けましょう。

子どもの歯肉炎を予防するためには

子どもの歯肉炎を予防するために歯磨きをしてあげる親

子どもの歯肉炎を予防するためにも、早い段階から正しいケアを習慣化することが重要です。

正しい歯磨きを習慣づける

歯肉炎の予防には、歯と歯茎の境目を丁寧に磨くことが特に重要です。歯ブラシの毛先を歯茎に対して45度の角度で当て、小刻みに動かしながら境目の汚れをかき出すように磨きましょう。子どもはまだブラッシングの技術が未熟なため、自分磨きの後に保護者の方が仕上げ磨きをして磨き残しをチェックすることが大切です。

また、歯と歯の間は歯ブラシが届きにくく、歯肉炎が起こりやすい部位です。デンタルフロスを日常のケアに取り入れることで、歯周ポケットに潜むプラークを効果的に除去できます。

食生活を見直す

糖分の多い食事や間食の頻繁な摂取は、口腔内の細菌を増殖させ、歯茎の炎症を助長する原因になります。子どもは甘いものを好む傾向があるため、おやつの時間を決めて、だらだら食べ続ける習慣を避けましょう。

歯茎の健康にはビタミンCが欠かせません。ビタミンCには歯肉の組織を維持する働きがあるため、野菜や果物をバランスよく取り入れた食事を心がけましょう。成長期のお子さまの歯茎の抵抗力を高めることにもつながります。

定期的に歯科検診を受ける

子どもの歯肉炎は痛みが少なく、本人が気づきにくいことが多いです。定期的に歯周ポケットの深さや歯茎の状態をチェックしてもらうことで、状態に応じて適切な対処を受けることができ、歯肉炎の悪化を早期に予防できます。

また、歯のクリーニングを受けると、自宅のケアでは落としきれない歯石やプラークを除去でき、歯肉だけでなく虫歯予防にも効果的です。歯の生え変わりの時期は特に磨き残しが多くなりやすいため、3ヶ月に1回を目安に受診しましょう。

まとめ

子どもが歯肉炎になっている様子

子どもの歯肉炎は、歯磨きの不十分や食生活の乱れ、歯の生え変わり、ホルモンバランスの変化などが原因で起こります。歯茎の腫れや赤み、歯磨き時の出血、口臭などのサインに気づいたら、早めに歯科医院を受診して適切な対処を受けましょう。

歯肉炎を予防するためには、毎日の正しい歯磨きと食生活の見直しが大切です。定期的に歯科医院を受診すると、歯や歯茎のトラブルを早期に発見できて治療できるだけでなく、クリーニングをすることで虫歯・歯肉炎の予防にもつながります。正しくお口のケアを行い、お子さまのお口の健康を守っていきましょう。

お子さまの歯肉炎が心配な方は、大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、「歯の健康に出会う歯医者」として安心・安全を心がけて診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント、予防歯科にも力を入れています。診療案内ページはこちら予約フォームもございますので、ぜひご覧ください。

山下 幸樹

■この記事の監修者

山下 幸樹

経歴
  • 2010 大阪歯科大学 卒業
  • 2011 医療法人崇仁会 小室歯科 勤務
  • 2013 医療法人社団 翔悠会 小濱歯科医院 勤務
  • 2017 ヤマシタデンタルクリニック開業
  • 2025 歯学博士取得、大阪歯科大学生理学講座 非常勤講師 就任、関西医療学園専門学校 非常勤講師 就任
所属学会
  • 日本補綴歯科学会 会員
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • 日本小児歯科学会 会員
  • 日本歯周病学会 会員
  • 日本デジタル歯科学会 会員
  • 日本歯科保存学会 会員
  • 福岡SJCD 会員
  • 5-D Japan 会員

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