歯ぎしりが歯周病を悪化させる?原因と対処法を解説!

2026.06.04

2026.06.04

歯ぎしりが歯周病を悪化させる?原因と対処法を解説!

こんにちは。大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」です。

歯ぎしりをしながら寝ている女性

「最近、朝起きたときに顎がだるい」「歯医者で歯ぎしりをしているかもしれないと言われた」といった経験はありませんか。歯ぎしりは、多くの場合睡眠中に無意識に行われるため、本人は自覚しにくいです。

しかし、放置していると歯や顎への負担が蓄積され、さまざまなトラブルを引き起こすことがあります。特に、歯周病の方にとっては、歯ぎしりが悪化の原因になることもあるため注意が必要です。

今回は、歯ぎしりが歯周病に与える影響や、歯ぎしりの原因、対処法などについて解説します。

歯周病とは

通常の歯と歯周病になっている歯

歯周病とは、歯を支えている歯ぐきや骨が細菌によって炎症を起こす病気です。歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットと呼ばれる溝に、歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌のかたまりが溜まることで炎症が起こり、歯ぐきが赤く腫れたり、出血しやすくなったりします。

初期段階では歯肉炎と呼ばれ、歯ぐきだけに炎症がありますが、進行すると歯周炎となり、歯を支える骨(歯槽骨)まで破壊されていきます。歯周炎が進行すると、歯がぐらついたり、最終的には抜け落ちたりすることもあるため、早期の治療と予防が非常に重要です。

歯周病は日本人の成人の多くがかかっている身近な病気でありながら、自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。予防のためには、日ごろの丁寧な歯磨きや定期的な歯科検診が欠かせません。

歯ぎしりとは

歯ぎしりとは

歯ぎしりとは、上下の歯を強くこすり合わせたり、押しつけたりする無意識の癖のことです。多くの場合、睡眠中に起こるため自覚がないまま習慣化し、歯や顎に大きな負担をかけていることがあります。

歯ぎしりによってかかる力は食事のときの噛む力よりも強く、場合によっては歯をすり減らしたり、欠けさせたりすることもあります。また、顎関節や全身の健康にも影響を与えることがあるため、放置せずに早めに対処する必要があります。

歯ぎしりの種類

歯ぎしりにはいくつかのタイプがあり、それぞれに特徴があります。まず代表的なのが、上下の歯をこすり合わせるグラインディングです。ギリギリと音が鳴ることが多く、歯の表面がすり減る原因になります。

次に、クレンチングは歯を強く食いしばるタイプで、音が出にくいため気づきにくいのが特徴です。さらに、上下の歯をカチカチと小刻みに合わせるタッピングというタイプもあります。

歯ぎしりの原因

歯ぎしりの原因はひとつではなく、複数の要因が重なって引き起こされることが多いとされています。代表的な原因のひとつが、ストレスや緊張です。仕事や人間関係、家庭の悩みなど、日常生活のなかで感じる心理的な負荷が、無意識に歯ぎしりとして現れることがあります。

また、かみ合わせのズレや歯の欠損、詰め物の高さが合っていないなど、噛み合わせに問題がある場合も歯ぎしりの原因となることがあります。さらに、睡眠時無呼吸症候群や喫煙、飲酒、カフェインの過剰摂取など、生活習慣も影響することがわかっています。

これらの要因が複雑に絡み合い、歯ぎしりを引き起こしていると考えられています。

歯ぎしりが歯周病を悪化させる?

歯ぎしりが歯周病を悪化させる?

まず理解しておきたいのは、歯周病が感染症であり、細菌によって歯茎や歯を支える組織が破壊されていく病気であるという点です。通常であれば、こうした感染症は細菌の活動が主な原因となります。

しかし、歯ぎしりによって歯や歯茎に強い力が加わると、歯周組織に過度な負担がかかり、炎症が起きやすくなります。さらに、歯がグラグラする原因となることもあり、結果として歯周病の進行が加速するリスクがあるのです。

また、歯ぎしりによる力の偏りが噛み合わせの不均衡を生み、歯列全体のバランスを崩すことも少なくありません。そうした状態が続くと、歯周病の治りが遅くなり、再発の原因にもなり得ます。

つまり、歯ぎしりは単なる癖ではなく、歯周病を悪化させる要因の一つとして、しっかり向き合うべき問題だといえます。歯周病治療の効果を高めるためにも、歯ぎしりの対策は欠かせません。

歯ぎしりを放置するリスク

歯ぎしりを放置するリスク

歯ぎしりは一見無害に見えても、長期間放置するとさまざまなリスクを伴います。ここでは、歯ぎしりをそのままにしておくと起こりうる主な影響について解説します。

歯がすり減る

歯ぎしりによって歯の表面が削られ、徐々にすり減っていきます。とくに奥歯は強い力が加わりやすく、時間をかけてエナメル質が摩耗されることで象牙質がむき出しになるケースもあります。

エナメル質が薄くなると、冷たいものや熱いものがしみやすくなり、知覚過敏の原因にもなります。また、歯の形が変わることで噛み合わせが悪化し、さらに歯ぎしりを助長する悪循環に陥るかもしれません。

顎関節症を引き起こす

歯ぎしりは、歯だけでなく顎の関節にも負担をかけます。強い力で歯を噛みしめ続けることで、顎関節に過度な圧力がかかり、顎関節症を引き起こす可能性があるのです。

顎関節症になると、口を開けにくくなったり、顎を動かすときにカクカクと音が鳴る、噛むときに痛みが出るといった症状が現れます。症状が進行すると、頭痛や肩こり、耳の痛み、めまいなど、全身に不調が広がることもあります。

歯周病を悪化させる

歯ぎしりによって生じる強い力は、歯だけでなく、歯ぐきや顎の骨にも影響を及ぼします。とくに、歯の根元や歯周組織に過剰な負担がかかることで、炎症が起こりやすくなったり、すでに存在する歯周病を悪化させたりするリスクがあります。

歯のぐらつきが進行すれば、最終的には歯を失う原因にもなりかねません。

歯が割れたり欠けたりする

歯ぎしりを放置していると、歯には強い圧力がかかり続けます。その結果、歯にひびが入ったり、歯が欠けたり、最悪の場合には歯が割れることもあります。

こうしたトラブルは見た目の問題だけでなく、神経にまでダメージが及ぶこともあり、治療が必要になるケースが多くなります。また、治療が必要になった場合は、費用や時間もかかります。こうした状態を避けるためにも、早めの対策が大切です。

歯ぎしりの対処法

歯ぎしりの対処法

歯ぎしりへの対処は、原因や症状の程度によって異なります。自己判断で終わらせず、必要に応じて歯科医師に相談することが大切です。

ナイトガードを装着する

ナイトガードとは、就寝中に装着するマウスピース型の装置で、歯ぎしりによる歯へのダメージを防ぐためのものです。歯科医院で一人ひとりの歯並びに合わせて作製されるため違和感が少なく、確実に歯を守ることができます。

ナイトガードは、上下の歯の間にクッションのように働き、歯と歯が直接こすれ合うのを防ぎます。また、歯にかかる圧力も分散されるため、歯周組織や顎関節への負担も軽減されます。

市販のマウスピースもありますが、長期的な使用を考えると歯科医院で作る専用のナイトガードのほうが効果的です。すでに歯ぎしりがある方は、早めに相談してみましょう。

ストレスを軽減する

歯ぎしりの主な原因のひとつがストレスです。そのため、日常生活の中でストレスを上手に発散することが、歯ぎしりの予防につながります。

たとえば、ウォーキングやヨガ、ストレッチといった軽い運動は、心と体の緊張をほぐし、リラックス効果をもたらします。また、十分な睡眠やバランスのとれた食事も、体の回復を助け、ストレスに強い状態をつくります。

さらに、心の中にある不安や悩みを言葉にして整理することも大切です。家族や友人、あるいはカウンセラーなど、信頼できる相手に話すことで、気持ちが軽くなるかもしれません。ストレスをため込まずこまめにケアすることが、歯ぎしりの予防につながります。

噛み合わせを調整する

噛み合わせにわずかなズレがあるだけでも、歯ぎしりを誘発することがあります。歯がうまく噛み合っていないと、無意識のうちにそれを修正しようとして力がかかり、歯をこすり合わせる動きが強くなるのです。

このような場合、歯科医院で噛み合わせの状態をチェックし、必要に応じて歯をわずかに削ったり、被せ物の高さを調整したりしてバランスを整えます。噛み合わせが整うことで、余計な力がかかりにくくなり、歯ぎしりの症状が和らぐ可能性があります。

特に詰め物や被せ物の高さが原因だった場合、調整はすぐに効果があらわれやすいため、一度歯科医師に相談してみるとよいでしょう。

生活習慣を見直す

歯ぎしりには、日々の生活のなかにあるさまざまな習慣が関係しています。とくに、ストレスや疲れを感じやすい生活、睡眠の質が悪い状態、カフェインの過剰摂取、スマートフォンやパソコンの長時間使用などは、無意識の歯ぎしりを引き起こす原因になりやすいです。

たとえば、寝る前にスマートフォンやテレビを見ると、脳が刺激されてなかなかリラックスモードに切り替わらず、寝ている間の歯ぎしりが誘発されることがあります。また、夜遅くまでの飲酒や喫煙も、睡眠の質を下げ、歯ぎしりのリスクを高めます。

歯ぎしりを防ぐためには、まず自分の生活のなかにどのような原因があるのかを知り、改善できるポイントを見つけることが大切です。

まとめ

歯ぎしりをしながら寝ている女性

歯ぎしりは、ただの癖や一時的な現象と思われがちですが、実際には歯や歯ぐき、顎関節にまで深刻な影響を及ぼすことがあります。とくに歯周病と歯ぎしりは密接に関係しており、歯ぎしりが歯周病を悪化させたり、治療の妨げになったりすることもあります。

そのため、歯ぎしりを軽く見るのではなく、原因を理解し、適切な対策を講じることが大切です。ナイトガードの使用やストレス対策、噛み合わせの調整、生活習慣の見直しなど、できることから始めてみましょう。

歯ぎしりや歯周病の改善を検討されている方は、大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、「歯の健康に出会う歯医者」として安心・安全を心がけて診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント、予防歯科にも力を入れています。診療案内ページはこちら予約フォームもございますので、ぜひご覧ください。

山下 幸樹

■この記事の監修者

山下 幸樹

経歴
  • 2010 大阪歯科大学 卒業
  • 2011 医療法人崇仁会 小室歯科 勤務
  • 2013 医療法人社団 翔悠会 小濱歯科医院 勤務
  • 2017 ヤマシタデンタルクリニック開業
  • 2025 歯学博士取得、大阪歯科大学生理学講座 非常勤講師 就任、関西医療学園専門学校 非常勤講師 就任
所属学会
  • 日本補綴歯科学会 会員
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • 日本小児歯科学会 会員
  • 日本歯周病学会 会員
  • 日本デジタル歯科学会 会員
  • 日本歯科保存学会 会員
  • 福岡SJCD 会員
  • 5-D Japan 会員

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