お口のトラブルを外科的なアプローチで解決します

歯科医院というと虫歯を削ったり入れ歯を作ったりする場所というイメージが強いですが、お口の中やその周囲の組織に現れる病気やトラブルに対応するのが「口腔外科」です。
その中でも特に相談が多いのが「親知らず」に関するお悩みです。

このようなお悩みはありませんか

「奥歯がなんとなく痛い」
「疲れると歯茎が腫れる」
「親知らずを抜きたいけれど痛そうで怖い」

このような不安をお持ちの方は非常に多くいらっしゃいます。
親知らずの抜歯は一般的な歯科治療の中でも外科的な処置を伴うため、恐怖心を感じるのは当然のことです。

安心・安全を最優先に考えた診療

ヤマシタデンタルクリニックでは何よりも「安心・安全」を最優先に考えます。
勢いや勘だけで抜歯を行うことは決してありません。
精密な検査を行い、リスクを正確に把握し患者様にとって最も負担が少なく、かつ安全な方法を選択します。
外科処置に不安がある方こそ慎重で確実な診療を行う当院へご相談ください。

当院の親知らず治療における特徴

1. 全症例における「CT撮影」の徹底

親知らずの抜歯において最も避けなければならないのは、神経や血管を傷つけてしまう事故です。
下顎の骨の中には唇や顎の感覚を司る太い神経(下歯槽神経)が通っており、親知らずの根っこはこの神経のすぐ近くにあることが多々あります。

従来のレントゲンの限界

従来の平面的なレントゲン写真(パノラマレントゲン)だけでは親知らずと神経が重なって写ることがあり、正確な位置関係や距離を把握することは困難です。
「たぶん大丈夫だろう」という推測で手術を行うことは非常に危険な行為であると私は考えます。

3次元的な立体画像による正確な診断

そのため当院では親知らずの抜歯を行う場合、必ず事前に「歯科用CT」による撮影を行います。
患者様のご了承をいただいた上で3次元的な立体画像を取得し、親知らずの根の形、曲がり具合そして神経との距離をミリ単位で確認します。
「神経に接触しているか、していないか」
「どちらの方向に力をかければ安全に抜けるか」
これらを手術前に完全にシミュレーションすることで、偶発的な事故のリスクを極限までゼロに近づけます。
この徹底した事前診断こそが当院の安全管理の根幹です。

2. 患者様の負担を減らす低侵襲な処置

CTで得られた情報をもとに無駄のない的確なアプローチを行います。
事前に根の形が分かっていれば、どの方向に力をかければスムーズに抜けるかが予測できます。
不必要に大きく歯茎を切開したり周囲の骨を削りすぎたりすることを防げるため、術後の腫れや痛みを最小限に抑えることができます。
また使用する器具も滅菌された清潔なものを使用し、感染予防を徹底しています。
「一番負荷がかからない、リスクがかからない状態」で処置を行うことをお約束します。

3. 無理をしない慎重な判断と高度医療機関への連携

私は歯科医師として自分の技術で対応できる範囲と、そうでない範囲を明確に線引きしています。
患者様の安全を守るためには「無理をしない」という勇気が必要だからです。

専門機関へのご紹介が必要なケース

親知らずが完全に骨の中に埋まっている場合や根が神経と複雑に絡み合っている場合、あるいは重篤な全身疾患をお持ちの場合など当院の設備では安全を100%担保できないと判断した「難症例」につきましては、迷わず提携している高度医療機関(大学病院や総合病院の口腔外科)へご紹介させていただきます。
「せっかく来たのに他へ行かされるのか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これが患者様の身体を守るための最善の選択です。
ご自身でいきなり大きな病院へ行くのはハードルが高いものですが、当院が窓口となりCTデータや紹介状を添えてスムーズに引き継ぎを行います。
安全に対する妥協なき姿勢として、ご理解いただければ幸いです。

親知らずは抜くべきか、残すべきか

親知らずは前歯から数えて8番目にある一番奥の歯です。
永久歯の中で最も遅く20歳前後で生えてくることから「親知らず」と呼ばれています。
現代人は顎が小さくなっている傾向があり、親知らずがきれいに生え揃うためのスペースが足りず斜めに生えたり、途中までしか出てこなかったりすることが多くあります。

すべての親知らずを抜く必要はありません

「親知らずは必ず抜かなければならないのですか?」という質問をよくいただきますが、答えは「いいえ」です。
抜くべき場合と残しておいても良い場合があります。
当院では以下の基準で判断を行います。

親知らずを「抜歯すべき」ケース

1. 虫歯や歯周病になっている

親知らずは一番奥にあるため歯ブラシが届きにくく、非常に虫歯になりやすい歯です。
治療をしても再び虫歯になるリスクが高いため、抜歯を選択することが多くなります。

2. 手前の歯(7番目の歯)に悪影響を与えている

親知らずが斜めに生えて手前の歯を押していると間に汚れが溜まりやすくなり、手前の健康な歯まで虫歯にしてしまうことがあります。
手前の歯は一生使う大切な歯ですので、それを守るために親知らずを抜歯します。

3. 歯並びを乱す原因になっている

親知らずが後ろから前の歯をグイグイと押すことで全体の歯並びが悪くなったり、矯正治療後の後戻りの原因になったりすることがあります。

4. 智歯周囲炎(ちししゅういえん)を繰り返している

親知らずの周りの歯茎が細菌感染を起こし、腫れや痛みを繰り返している場合です。
放置すると炎症が広がり口が開かなくなったり、顔が腫れ上がったりすることもあります。

5. 頬の粘膜を噛んでしまう

親知らずが外側に向かって生えている場合頬の内側の粘膜を傷つけて、口内炎を作ってしまうことがあります。

親知らずを「残せる」ケース

1. まっすぐきれいに生えている

上下の親知らずが正常に生えしっかりと噛み合っており、虫歯や歯周病がない場合は抜く必要はありません。

2. 完全に骨の中に埋まっている

骨の中に完全に埋まっていて痛みや腫れなどのトラブルがなく、手前の歯にも影響を与えていない場合は経過観察とします。

3. 将来的に利用価値がある

手前の歯を失ってしまった場合にブリッジの土台として使ったり、別の場所に移植(自家歯牙移植)したりできる可能性があります。
健康な状態であれば予備の歯として温存することもあります。

抜歯の流れ

  • STEP 1検査・診断
    まずはレントゲン撮影を行い、親知らずの有無や位置を確認します。
    抜歯が必要と判断された場合はさらにCT撮影を行い、神経や血管の位置、根の形態を3次元的に精査します。
    この段階で当院で抜歯が可能か、専門病院へ紹介すべきかを判断します。
  • STEP 2ご説明・同意
    現在の親知らずの状態、抜歯の方法、予想される術後の経過(腫れや痛み)、リスクについて詳しくご説明します。
    ご不明な点や不安なことがあれば何でもご質問ください。
    患者様が十分に納得され同意をいただいた上で、処置の日程を決定します。
    当日に抜歯をご希望される場合もお口の状態や予約状況によっては可能ですが、基本的には事前の清掃(クリーニング)を行ってから別日に設定することをお勧めしています。
    お口の中が汚れている状態で手術をすると術後の感染リスクが高まるからです。
  • STEP 3麻酔
    痛みを抑えるために局所麻酔を行います。
    当院では表面麻酔や電動麻酔注射器を使用し、麻酔そのものの痛みも軽減するよう配慮しています。
    麻酔が十分に効いたことを確認してから処置を開始しますので、術中に鋭い痛みを感じることはありません。
  • STEP 4抜歯手術
    CT画像によるシミュレーション通りに器具を使って、親知らずを抜きます。
    歯が骨に埋まっている場合は必要最小限の範囲で歯茎を切開したり、歯を分割したりして取り出します。
    処置時間は症例によりますが、簡単なものであれば数分、少し難しいものでも30分程度で終了します。
  • STEP 5止血・縫合
    抜歯した穴を清掃しガーゼを噛んで、止血します。
    傷口が大きい場合は糸で縫い合わせて、治りを促進させます。
  • STEP 6術後のご説明・処方
    抜歯後の注意事項(食事、歯磨き、薬の飲み方など)をご説明します。
    化膿止め(抗生物質)と痛み止めを処方しますので、指示通りに服用してください。
  • STEP 7消毒・抜糸
    翌日以降に消毒を行い、傷口の予後を確認します。
    縫合した場合は約1週間後に抜糸を行います。

その他の口腔外科診療

当院では親知らずの抜歯以外にも、お口の中の様々なトラブルに対応しています。

口内炎・粘膜疾患のチェック

「口内炎がなかなか治らない」
「舌にできものがある」
「口の中の皮がむける」

このような症状がある場合単なる口内炎ではなく、ウイルス性の疾患や稀に口腔がんなどの重篤な病気が隠れている可能性があります。
ご自身で判断せず専門家の診断を受けることが重要です。

精密な検査と経過観察

当院では口腔内カメラを用いて患部を鮮明に撮影し、記録します。
経過を観察し良性か悪性かの見極めを行います。
もしより詳細な検査(組織検査など)や専門的な治療が必要であると判断した場合は、速やかに大学病院などの専門機関へご紹介いたします。
「お口の中の相談窓口」として機能し、早期発見・早期治療につなげます。

顎関節症(がくかんせつしょう)

「口を開けると顎が痛い」
「カクカク音が鳴る」
「口が大きく開かない」

これらは顎関節症の代表的な症状です。
噛み合わせの不調、歯ぎしり・食いしばり、ストレス、生活習慣など様々な要因が複雑に絡み合って発症します。

原因の特定と治療方法

当院ではCTでお口の関節(顎関節)の骨の状態を確認したり、お口周りの筋肉の触診を行ったりして痛みの原因を探ります。
模型を使って現在の顎の状態を分かりやすくご説明し、症状を緩和するための治療をご提案します。

スプリント療法(マウスピース)

就寝中にマウスピースを装着することで、無意識の歯ぎしりや食いしばりによる顎関節への負担を軽減します。

マッサージ・生活指導

ご自身で行えるマッサージ方法や顎に負担をかけない食事の仕方、姿勢などをアドバイスします。

外傷(怪我)

転んで歯をぶつけた、口の中を切ったなどの怪我にも対応します。
歯が折れたり抜けたりした場合は早急な処置が予後を左右します。
できるだけ早くご連絡の上、ご来院ください。

痛みを抑えるための取り組み

口腔外科治療において患者様が最も心配されるのは「痛み」です。
当院では治療中はもちろん、治療後の痛みに対しても配慮を行っています。

治療中の無痛化

麻酔の技術を駆使し完全に感覚がない状態で、処置を行います。
もし途中で痛みを感じた場合はすぐに手を挙げて、お知らせください。
直ちに処置を中断し、麻酔を追加します。
我慢していただくことはありません。

術後のケア

抜歯後などは麻酔が切れると、痛みが出ることがあります。
当院では麻酔が切れる前に痛み止めを飲んでいただくよう指導するなど、痛みのピークをコントロールする工夫をしています。
また腫れを抑えるための処置やご自宅での過ごし方のアドバイスを徹底し、日常生活への影響を最小限にします。

よくあるご質問

Q. 親知らずを抜くと顔が腫れますか?

上の親知らずの抜歯ではほとんど腫れませんが、下の親知らず特に骨の中に埋まっている歯を抜いた場合は、腫れる可能性が高くなります。
これは身体が治そうとする正常な反応(炎症反応)です。
腫れのピークは術後2〜3日目でその後1週間程度で、徐々に引いていきます。
大切な予定がある直前の抜歯は避けるなどスケジュールをご相談ください。

Q. 4本全部を一度に抜けますか?

技術的には可能ですが患者様の身体への負担が大きすぎるため、当院ではお勧めしていません。
4本同時に抜くと食事ができなくなったり、顔全体が腫れてしまったりするからです。
基本的には「右の上下」「左の上下」といったように片側ずつ2回に分けて、行うことを推奨しています。
片側が残っていればそちらで食事を噛むことができるからです。
通院回数を減らしたいというご希望には、抜歯後の消毒や抜糸のタイミングを調整することで対応いたします。

Q. 授乳中ですが抜歯できますか?

可能です。
ただし麻酔薬や処方薬(抗生物質・痛み止め)がお子様に影響しないよう、配慮が必要です。
服用直後の授乳を避けていただくかお薬の種類を安全性の高いものに変更するなど、対応を行います。
必ず問診時にお申し出ください。

Q. CT撮影の費用はかかりますか?

親知らずの抜歯に伴うCT撮影は保険適用となります。
3割負担の方で抜歯費用とは別に約3,500円程度の自己負担額です。
安全を確保するための必要経費として、ご理解ください。

Q. 抜いた後の穴はどうなりますか?

抜歯直後は血の塊(血餅)が穴を埋めます。
その後徐々に肉が盛り上がり、完全には骨ができて穴が塞がります。
完全に平らになるまでには数ヶ月から半年程度かかりますが、日常生活に支障はありません。
穴に食べ物が詰まることがありますが無理にほじくり出さず、強いうがいで洗い流すようにしてください。

ご相談をお待ちしています

親知らずの悩みは放置していても自然に解決することは稀です。
むしろ疲れた時や忙しい時に限って痛み出し、生活の質を下げてしまう爆弾のような存在です。
「いつか抜かなければ」と思っているなら痛みのない今のうちに、一度検査を受けてみませんか。
CTによる正確な診断でご自身の親知らずのリスクを知るだけでも、大きな安心につながります。
ヤマシタデンタルクリニックはあなたの勇気に寄り添い、安全で確実な治療をお約束します。
まずはお気軽にご相談ください。