2024.05.13
歯周病のからだへの影響とは?
歯周病は口の中だけの問題ではありません。
歯と体は驚くほど密接に関わりがあります。
今回は、歯周病が全身に及ぼす影響に焦点を当て、心臓や脳、糖尿病などの健康への影響を解説します。
歯周病は、歯茎や歯を支える組織の炎症を指します。
主な原因として、口の中における細菌の増殖によって引き起こされ、定期的な歯磨きを怠ることで進行します。
歯周病が全身に及ぼす影響は意外にも深刻で、心臓疾患や脳血管疾患、糖尿病などと密接に関わっています。
歯周病原菌が血液中に侵入することで、身体全体に炎症を引き起こし、さまざまな疾患のリスクが高まります。
【具体的な関連疾患】
1.心臓疾患・脳血管疾患
歯周病原菌が心臓や脳に影響を及ぼし、動脈硬化や狭心症のリスクを高めます。
2.糖尿病
歯周病が糖尿病の進行を悪化させる可能性があります。
高血糖が持続すると、歯周病原菌がその影響で一層活発になり、血糖値の上昇に寄与します。
3.妊娠
歯周病にかかっている母親は、低体重児出産や早産のリスクが高まります。
歯周病原菌が子宮に影響を与え、胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。
4.誤嚥性肺炎
口腔細菌が誤嚥性肺炎の原因となります。
口の中の状態が悪化すると、細菌が気道に到達し、肺炎を引き起こすリスクが増加します。
5.骨粗鬆症
歯周病が進行すると、骨の損失が起こります。
この影響で骨粗鬆症が悪化する可能性があります。
【歯周病の治療と予防のポイント】
歯周病の治療と予防には、日常的なケアと歯科医院でのプロのサポートが重要です。
以下に、それぞれのポイントを詳しく説明します。
1.日常的なケア:
歯みがき: 歯ブラシを正しく使い、歯と歯ぐきの境目や奥歯もしっかりと磨きます。
歯間ブラシやフロスを使って歯と歯の間のプラークも取り除きましょう。
口腔洗浄剤の利用: 歯周病の進行を防ぐために、歯科医の指示に従って口腔洗浄剤を使用することが役立ちます。
健康的な食事: プラークの形成を防ぐために、バランスの取れた食事を心掛け、特に砂糖や甘い飲み物の摂取を制限します。
2.歯科医院でのサポート:
定期的な検診: 歯科医院での定期的な検診は、早期の歯周病の兆候をキャッチし、適切な治療を始めるために重要です。
歯石の除去: 歯周ポケットにたまった歯石を除去することで、炎症を抑え、歯周病の進行を防ぎます。
歯周病治療: 進行した歯周病の場合、歯科医は適切な治療を提案します。
3.予防のポイント:
タバコを控える: 喫煙は歯周病の進行を促進する要因となるため、禁煙が重要です。
ストレスの管理: ストレスは免疫機能を低下させ、歯周病の進行に影響を与える可能性があります。
リラックス技法やヘルシーなライフスタイルの確立が予防に寄与します。
歯周病は口の中だけでなく、全身に影響を及ぼす可能性があります。
定期的な歯科検診や適切なケアを通じて、歯周病の進行を予防し、健康な生活を送りましょう。