妊娠中の歯のトラブルを防ぐ!虫歯を予防するために大切なこと

2025.08.14

2025.08.14

妊娠中の歯のトラブルを防ぐ!虫歯を予防するために大切なこと

こんにちは。大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」です。

妊娠中の女性

「妊娠中は虫歯になりやすいって本当?」「もし虫歯になったら赤ちゃんに影響は出るの?」と疑問や不安に感じている妊婦さんは多いのではないでしょうか。実際に、妊娠中は虫歯や歯周病にかかりやすいといわれています。

では、妊娠中に虫歯になるのを予防するためにはどうしたらいいのでしょうか。

今回は、妊娠中に虫歯になりやすい理由や予防法、虫歯による胎児への影響などについて解説します。ママとお腹の赤ちゃんの健康のためにも、ぜひ参考にしてください。

妊娠中に虫歯になりやすい理由

つわりに苦しむ妊婦

妊娠中に虫歯になりやすい理由には、以下のようなものが挙げられます。

ホルモンバランスの変化

妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンの分泌量が増加します。これらのホルモンの影響によって、歯茎が腫れたり出血しやすくなったりすることがあります。歯茎が腫れると歯間にプラークが蓄積しやすくなるため、虫歯や歯周病になるリスクが高まるのです。

また、歯茎が腫れたり出血したりすることによって丁寧に歯磨きすることが難しくなり、結果的に虫歯になるリスクが高まることも考えられるでしょう。

つわりによる口腔環境の変化

妊娠中には、つわりでつらい思いをされる方も多いでしょう。実は、つわりによる口腔環境の変化も妊娠中に虫歯になりやすい理由のひとつです。

つわりがある場合、歯ブラシを少し口に入れただけでも不快感や嘔吐反射が出ることがあります。また、嘔吐を頻繁にしている場合には、胃酸によって歯のエナメル質がダメージを受けることもあります。その結果、口腔内の状態が悪化し、お口のトラブルを招きやすくなるのです。

唾液の分泌量の低下

唾液には、口腔内の食べカスを洗い流し、細菌の増殖を抑える働きがあります。

しかし、妊娠中は唾液の分泌量が減少することがあります。これによって、虫歯になるリスクが高まるのです。

食生活の変化

妊娠中に食欲が増進したり食べ物の好みが変わったりする方は少なくありません。ダラダラ食べが多くなったり、チョコレートやクッキー、ケーキなどの甘いものを食べる機会が多くなったりすることもあるでしょう。

しかし、糖分は虫歯菌の栄養源となるため、甘いものを多く食べていると口腔内の細菌が増殖し、虫歯になるリスクが高まります。また、ダラダラ食べが多くなると、口腔内が酸性に傾く時間が長くなり、エナメル質が溶かされやすくなるのです。

妊娠中の虫歯を予防するためには

妊娠中の虫歯予防に朝晩の歯みがきをするイメージ

ここからは、妊娠中の虫歯を予防するための方法について解説します。体調に合わせて無理なくできそうなものを取り入れてみてください。

唾液の分泌を促す

妊娠中は唾液の分泌量が減少しますので、意識的に分泌を促しましょう。梅干しは唾液の分泌を促すことに加え、吐き気や胸やけを和らげる効果があるといわれています。

ただし、梅干しは酸性の食品ですので、食べすぎるとエナメル質が溶かされやすくなります。食べすぎには注意しましょう。そのほか、ガムを噛むことも唾液の分泌促進に役立ちます。

甘いものを控える

上述のとおり、甘いものに含まれる糖分は虫歯菌の栄養源となり、酸を作り出して歯を溶かします。そのため、甘いものを控えることが虫歯を予防するうえで重要なのです。

フッ素配合のケア用品を使用する

フッ素には、歯質を強化したり細菌の活動を抑制したりする効果があります。また、虫歯菌によって溶かされたエナメル質の表面を修復する効果もありますので、毎日のケアに取り入れるとよいでしょう。

歯磨き粉タイプやジェルタイプ、洗口液など様々な種類のものが販売されていますので、使いやすいものを選んでみてください。

嘔吐したあとは口をゆすぐ

先にも述べた通り、嘔吐をすると胃酸によって歯のエナメル質がダメージを受けやすくなります。そのため、嘔吐したあとは、できるだけ水かぬるま湯で口をゆすぐことが大切です。可能であれば、吐き気が治まってから歯磨きをするとよいでしょう。

朝晩の歯磨きをしっかり行う

つわり中は歯ブラシを口の中に入れるだけで気持ち悪くなったり、身体がだるくて歯磨きするのが億劫になったりすることがあるかもしれません。本来であれば1日3回毎食後に歯磨きをするのが理想ですが、難しい場合には、朝と夜だけでも歯磨きを行うように心がけましょう。

必要に応じて歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどを使い、細かい部分まで丁寧に清掃すると虫歯予防に役立ちます。

定期的に歯科検診を受ける

虫歯を予防するためには、定期的に歯科検診を受けることも大切です。妊娠中であっても定期的に歯科検診を受けていれば、万が一、虫歯や歯周病などのトラブルが発生した場合でも早めに対処できます。

妊娠中に虫歯になると胎児にも影響がある?

胎児のイメージ

妊娠中に虫歯になった場合に考えられる胎児への影響には、以下のようなものがあります。出産後は家事や育児で忙しく、歯科医院に行くことが難しくなりますので、できる限り妊娠中に治療を完了させておくことが望ましいでしょう。

早産や低体重児出産のリスクが高まる

妊娠中に虫歯になるということは、口腔内にプラークが蓄積していることが考えられます。お口の中の衛生状態が悪いと、虫歯だけでなく歯周病にかかるリスクも高くなります。

妊娠中に歯周病にかかると、そうでない場合に比べて、早産や低体重児出産のリスクが高くなるといわれています。また、歯周病菌による炎症反応が子宮の収縮を促したり胎盤の機能に影響を及ぼしたりすることもあります。

栄養バランスが胎児の成長に影響する

虫歯によって歯に痛みがあると、硬い物が食べられなくなったり食事の量が減ったりすることもあります。その結果、必要な栄養が不足し、赤ちゃんの成長に影響を及ぼす可能性があるでしょう。

赤ちゃんに虫歯がうつるリスクが高まる

ママが虫歯の場合、生まれてきた赤ちゃんに虫歯菌を感染させるリスクも高くなるため注意が必要です。本来、新生児の口の中には虫歯菌は存在しません。

しかし、ママの口の中に虫歯菌が多く存在する場合、スキンシップなどによって唾液を通して、赤ちゃんに虫歯菌が感染する可能性が高くなります。早期に虫歯菌に感染すると、その後、虫歯になるリスクが高くなります。

妊娠中でも虫歯治療は受けられる?

妊娠中でも虫歯治療は受けられるか考える女性

結論からいうと、妊娠中でも虫歯治療を受けることは可能です。

ただし、詳しい治療内容については、時期によって異なります。以下では、妊娠初期・妊娠中期・妊娠後期の3つの時期に分けて解説します。

妊娠初期(0〜3ヵ月頃)

妊娠初期は、胎児の重要な器官が形成される時期ですので、虫歯治療は避けたほうがよいといわれています。この時期は胎児が外部からの影響を受けやすいため、薬剤や放射線などの使用は極力避けることが望ましいでしょう。

あまりに痛みが強い場合などについては、応急処置で痛みを和らげることも可能です。また、妊娠中でも安全に使用できる薬を処方するケースもありますので、事前に妊娠初期であることを歯科医師に伝えるようにしてください。

妊娠中期(4〜7ヵ月頃)

妊娠中期は、胎児の重要な器官の形成が完了し、ママの体調も安定する時期です。

妊娠中期になるとつわりが落ち着く方も多く、虫歯を削ったり詰めたりする長時間の治療も受けやすいでしょう。この時期は胎児への薬剤の影響も少ないため、局所麻酔を伴う治療が受けられる可能性もあります。

妊娠後期(8〜10ヵ月頃)

妊娠後期になると、お腹が大きくなり、長時間仰向けでいることが難しくなります。また、突然陣痛や破水が起こるリスクも高いため、長時間に及ぶ治療は避けたほうがよいでしょう。

痛みを和らげるための簡単な処置や歯のクリーニングなどは受けることが可能ですが、無理のないようにリクライニングを調整してもらいながら治療を受けることが大切です。

まとめ

虫歯予防をして元気な赤ちゃんを産んだ女性

今回は、妊娠中に虫歯になりやすい理由や予防法、虫歯による胎児への影響などについて解説しました。

妊娠中は、ホルモンやつわりの影響などによって虫歯や歯周病にかかりやすくなります。そのため、これから妊娠を計画している方は、事前に歯科治療を済ませておくことが大切です。妊娠中の方は、無理ない範囲でセルフケアを行ったり治療を受けたりしましょう。

なお、治療は妊娠中期に受けることが推奨されますが、それ以外の時期でも応急処置を行うことは可能です。妊娠中でも安全に使用できる薬剤もありますので、まずは歯科医院へご相談ください。

妊娠中の虫歯を予防したいとお考えの方は、大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、「歯の健康に出会う歯医者」として安心・安全を心がけて診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント、予防歯科にも力を入れています。診療案内ページはこちら予約フォームもございますので、ぜひご覧ください。