マスク下の気になる口臭について

2024.01.18

2024.01.18

マスク下の気になる口臭について

起床時は口臭を感じやすいですが、
マスク生活によって「マスクをしたときにも口臭を強く感じる」と言った方も多いのではないでしょうか。

マスクをしたときに口臭を感じる原因は、呼気(吐いた息)がマスクの中に留まり、そのまま鼻に入るためです。
特に口臭を強く感じる方は「マスクをして口臭が強くなった」のではなく、
「もともとなんらかの口臭があった」可能性があります。

基本的に自分の口臭は自分で気がつきにくく、他人の口臭は気がつきやすいです。
そのため、マスク生活によって「他人の口臭」は以前より感じなくなっているのではないでしょうか。

【口臭の種類】
口臭の種類は主に4 つです。

生理的口臭:誰にでもあるもの
食べ物の口臭:食事や嗜好品などによるもの
病的口臭:歯周病や虫歯や病気によるもの
心理的口臭:精神的なもの

起床時や口腔内が乾燥した時などの口臭は、誰にでもある「生理的口臭」に分類されます。
生理的口臭や「食べ物による口臭」は、時間の経過やしっかりとブラッシングを
ることによって徐々になくなっていくので心配はいりません。

歯周病や虫歯による口臭は「病的口臭」に分類されます。
この病的口臭は、時間の経過やブラッシングなどのセルフケアだけでは改善しません。
歯周病や虫歯ではないのに口臭が強い場合は、消化器官の疾患である可能性も考えられます。
「心理的口臭」は、異常がないのに口臭があると思い込んでしまうというものですが、
人間の体を完全に無臭にすることはできないのです。

(口臭の対策)
口臭の対策の基本は、口腔内を清潔にして乾燥させないことが重要です。

(ブラッシング)
「マスクをしてから歯磨きの回数が減った」という方も多いのではないでしょうか。
マスクをすることで一時的な口臭対策にはなるかもしれません。
しかし、ブラッシングの回数が減ることで虫歯や歯周病のリスクが高まり、逆に口臭を悪化させてしまう可能性もあります。
マスクを外す機会が少なくても、丁寧なブラッシングを心がけましょう。

(舌苔の除去)
意外にも舌は細菌の温床となります。
舌に付着している白い汚れが舌苔(ぜったい)と呼ばれるものです。
ブラッシングのついでに舌も磨くようにしましょう。
舌苔は完全に取り除くことができないため、優しく拭うだけで十分です。
舌の奥に触れてしまうと嘔吐反射が引き起こされるため、慎重に行いましょう。

(うがい)
うがいは食後の食べかすを除去したり、口腔内の乾燥予防に効果的です。
食後すぐにブラッシングができない場合は、強めにうがいをするのも良いでしょう。

(水分補給)
こまめに水分補給をして口腔内の乾燥を防ぎましょう。
唾液が少なくなることで口臭が発生しやすくなります。

(虫歯・歯周病治療)
虫歯や歯周病がある場合は治療が必要です。
特に口臭の一番の原因は歯周病で、成人の8 割は歯周病になっていると言われています。
歯周ポケット内に細菌が溜まると、口臭の原因となる硫化水素やメチルメルカプタンと呼ばれるガスが発生します。

(メンテナンス)
虫歯や歯周病の治療後は、定期的なメンテナンスが必要です。
自分では取り除けない歯周ポケット内の歯石やプラークをメンテナンスで除去し、口腔内を清潔に保ちましょう。
マスクで口臭を隠すのではなく、口臭の原因を知って改善していくことが重要です。
しっかり歯磨きをしているのに口臭が気になるといった方は、虫歯や歯周病になっている可能性があります。

一度歯科医院で口腔内の検査を受けてみてはいかがでしょうか。
詳しくはお気軽に歯科医師にご相談ください。