2025.04.10
小児矯正で使用されるプレオルソとは?メリットや費用も
こんにちは。大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」です。

プレオルソとは、どのような矯正装置なのか疑問をおもちの保護者の方もいるでしょう。プレオルソを使用して治療することにはメリットとデメリットがあるため、よく理解したうえで検討することが大切です。
本記事では、プレオルソの特徴やメリット・デメリット、治療にかかる費用などについて解説します。
プレオルソとは

プレオルソとは、6歳〜12歳ごろのお子さんの矯正に用いられる柔らかいマウスピース型の矯正装置のことです。機能的マウスピース型矯正装置とも呼ばれています。
歯そのものに力をかけて歯並びを整える装置ではありません。口周りの筋肉のバランスを整えたり舌を正しい位置に保ったりすることで、歯並びが乱れる根本的な原因を改善することを目的としています。
歯並びが乱れる主な原因とは、口呼吸や指しゃぶり、舌癖などのことです。このような原因を早期に改善することにより、口周りの筋肉や顎の成長が促され、適切な位置に永久歯が生え揃う可能性が高くなります。
適応年齢
適応年齢は、乳歯と永久歯が混在する6歳〜10歳頃が目安です。実際には、お子さんの顎の成長や歯の生え変わり具合などを評価したうえで開始時期を検討することになります。
なお、対象年齢であっても、歯並びや顎の骨の状態などによっては治療を受けられない可能性があります。そのような場合には、ほかの治療法を選択することになるため、まずは歯科医院へご相談ください。
使用方法
プレオルソは、自由に取り外しができるマウスピース型の装置です。日中1時間と就寝時に装着します。
装着時には鼻呼吸を保つ必要があるため、就寝時に口呼吸になる場合には、口にテープを貼ることもあります。また、矯正の効果を高めるために、口周りの筋肉を鍛えるトレーニングを並行して行うこともあります。
使用期間
使用期間はお子さんの筋肉や顎の成長具合、歯並びの状態などによっても異なりますが、6ヵ月〜2年程度かかることが一般的です。
プレオルソでは、1日の装着時間が長いほど効果が得られやすくなりますので、装着時間が短い場合には使用期間が長くなる可能性も考えられるでしょう。
プレオルソで治療するメリット

ここからは、プレオルソで治療するメリットについてみていきましょう。
歯磨きや食事が普段通りにできる
プレオルソは自由に取り外しできるマウスピース型の装置です。そのため、食事や歯磨きなどは普段通りに行うことが可能です。ブラッシングがしやすいため、口腔内を清潔に保つことができるでしょう。
また、食べ物の制限などもなく、普段通りに食事ができるため、成長期のお子さんでも安心です。
痛みが少ない
プレオルソは、ワイヤー矯正などのように歯に直接力をかけて移動させることはしません。あくまでも口周りの筋肉のバランスを整えるための装置ですので、痛みが少ないのが特徴です。
また、装置自体も柔らかいため、口の中の粘膜を傷つけたり口内炎ができたりするリスクが低いのもメリットといえます。治療に対する不安やストレスが少なく済むため、小さなお子さんでも使用しやすいでしょう。
口呼吸や舌癖などが改善できる
プレオルソを使用することで口周りの筋力が効果的に鍛えられ、口呼吸や舌癖など歯並びが乱れる原因を改善できます。また、正しい舌の位置や使い方、飲み込み方などを身につけることで口腔機能の向上も期待できるでしょう。
装着時間が短い
装着時間が短いこともプレオルソのメリットのひとつです。プレオルソは、日中1時間程度と就寝中に装着します。学校に通っている間は装着する必要がありません。見た目が気になったり学校生活に支障が出たりする心配もないため、お子さんへの負担を抑えられるでしょう。
保護者の方が見守りやすい
プレオルソは自宅で装着するため、保護者の方が見守りやすい点もメリットのひとつといえます。
例えば、マウスピース矯正で使用する装置は1日に20時間以上装着し続ける必要があり、学校にも装着して行かなければなりません。そのような場合、装置を破損したり紛失したりする可能性も考えられるでしょう。
その点、プレオルソは自宅で装着すればよいため、保護者の方がしっかりとサポートしやすいという利点があります。
将来的な矯正期間を短縮できる可能性がある
プレオルソでは、歯に直接力をかけて歯並びの乱れを治すことはできませんが、将来的に歯並びが乱れるリスクを軽減することが可能です。そのため、歯並びが乱れて歯列矯正が必要になった場合でも、矯正期間を短縮できる可能性が高くなります。
プレオルソで治療するデメリット

プレオルソで治療するデメリットは、以下の通りです。
適応外となるケースもある
プレオルソはお子さん一人ひとりの歯並びに合わせて作製するものではありません。既製品を使用するため、歯並びによっては適応外となるケースもあります。例えば、重度の叢生や出っ歯、受け口、顎の骨格に問題がある場合などは対応できない可能性が高いでしょう。
治療を検討している場合には、まず歯科医院で詳しい検査を受ける必要があります。
装着時間が結果を左右する
プレオルソは、日中1時間程度と就寝中に装着する必要があります。例えば、装着し忘れて寝たり装着を嫌がったりして装着時間が不足すれば、効果が得られなくなる可能性があるでしょう。
特に、矯正を開始して間もないうちは、違和感を覚えやすいため装着を拒むお子さんもいらっしゃいます。また、保護者の方が見ていないときに外すこともあるかもしれません。
多くの場合、数日〜1週間程度で慣れることがほとんどですが、効果を得るためには保護者の方のサポートが必要不可欠といえます。
歯並びの乱れを完全に治すことはできない
プレオルソは、口周りの筋肉を鍛えることで歯並びが乱れる根本的な原因にアプローチする装置です。直接歯に力をかけて動かすものではないため、歯並びの乱れを完全に治すことはできません。
そのため、歯の位置や向きなどを調整する場合には、永久歯が生えそろってからワイヤー矯正やマウスピース矯正を行う必要があります。「それならプレオルソを使う意味があるの?」と感じる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、早期にプレオルソで治療を始めることで永久歯がきれいに生え揃うための土台を整えることができるため、将来的に歯並びが乱れることの予防には役立ちます。
トレーニングを行う場合がある
プレオルソでの治療効果を高めるために、装置の装着と並行してトレーニングを行うことがあります。具体的な内容はお子さんによって異なりますが、口の周りの筋肉を鍛えたり正しい舌の位置や使い方を意識したりするトレーニングを行うことがあるのです。
これらのトレーニングは毎日行う必要があるため、場合によってはお子さんや保護者の方にとって大きな負担になることも考えられるでしょう。
プレオルソで治療する場合にかかる費用

プレオルソは保険適用外の自由診療となります。そのため、歯科医院によって価格設定は異なります。費用の目安は、3万〜20万円程度です。
ただし、治療内容や通院回数などによっては追加で費用が発生するケースも考えられるでしょう。例えば、お子さんの成長によって装置が合わなくなり、新しいものに交換する必要がある場合には追加で費用がかかることもあります。
治療を受けるか検討している方は、事前に治療にかかる費用の総額や内訳、追加費用の有無などを確認しておくと安心です。
まとめ

プレオルソは、乳歯と永久歯が混在している時期のお子さんに使用される矯正装置のひとつです。口周りの筋肉を鍛えることで、歯並びが乱れる根本的な原因となる口呼吸や舌癖などの改善が期待できます。
取り外しができるため、通常通りに食事や歯磨きを行うことができます。そのため、日常生活に支障が出にくいでしょう。また、痛みも少ないため小さなお子さんでも続けやすいといえます。
ただし、歯並びや顎の骨の状態によっては適応とならないこともあります。まずは歯科医院で詳しい検査を受けましょう。プレオルソについて詳しく知りたい方は、歯科医院でご相談ください。
小児矯正を検討されている方は、大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、「歯の健康に出会う歯医者」として安心・安全を心がけて診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント、予防歯科にも力を入れています。診療案内ページはこちら、予約フォームもございますので、ぜひご覧ください。