2025.04.24
歯を失う原因と予防法!歯を守るために知っておきたいこと
こんにちは。大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」です。

年齢を重ねるごとに増えるのが、歯を失うリスクです。
しかし、実際にどのような原因で歯を失うことになるのかをご存じの方は少ないかもしれません。歯は一度失うと元には戻らず、生活の質にも大きな影響を与えます。
この記事では、歯を失う主な原因と歯を失うリスク、そして歯を守るために日常生活で気をつけたい予防法について詳しく解説します。
歯を失う原因とは?

私たちの歯は、毎日の食事や会話に欠かせない重要な存在ですが、加齢とともにトラブルを抱えるケースも増えてきます。中でも歯を失うという事態は、多くの人にとって避けたいものです。
では、どのような原因で歯を失うのでしょうか。主な原因を見ていきましょう。
歯周病
歯を失う最も多い原因が歯周病です。成人の8割以上がかかっているとされ、初期段階では自覚症状が少ないのが特徴です。歯と歯ぐきの間にプラーク(歯垢)がたまり、そこに含まれる細菌が歯ぐきに炎症を起こします。
進行すると、歯を支えている骨が徐々に溶かされ、最終的には歯がグラつき、抜け落ちるのです。特に40代以降は歯周病が進行しやすく、定期的な歯科検診やクリーニングが予防のために欠かせません。
虫歯(う蝕)
虫歯も歯を失う大きな原因です。初期段階であれば削って詰め物をするだけで治療できますが、放置すると細菌が歯の神経まで達し、炎症や激しい痛みを引き起こします。神経を取り除く処置をすれば歯を残せることもありますが、歯そのものの耐久性は低くなり、寿命が短くなる傾向があります。
重度の場合、抜歯が必要になることもあります。
また、高齢者に多い根面う蝕(こんめんうしょく)も見逃せません。これは加齢で歯ぐきが下がり、露出した歯の根元に虫歯ができやすくなる状態で、進行が早いため注意が必要です。
外傷や事故
スポーツ中の接触や転倒、事故などによって、健康な歯でも失うことがあります。特に、前歯は顔面に近く、衝撃を受けやすい部位です。歯が折れたり抜けたりした場合、すぐに適切な処置を受けることで再植できる可能性もあるため、迅速な対応が重要です。
噛み合わせや歯ぎしり
無意識のうちに強く噛んだり歯ぎしりをする癖も、歯に負担をかけ、欠けやすくしたり、被せ物を破損させたりします。長年にわたって歯に過剰な力が加わると、歯の根が割れる歯根破折(しこんはせつ)が起こり、抜歯が必要になるケースもあります。
不適切な歯の治療やセルフケア不足
治療済みの歯でも、適切なメンテナンスがされていなかったり、日々のブラッシングが不十分だったりすると、再び虫歯や歯周病になることがあります。また、詰め物や被せ物の劣化を放置すると、すき間から細菌が侵入し、トラブルの原因になります。
歯を失うとどのようなリスクがある?

歯を1本でも失うと、単に噛みにくいといった日常生活への支障だけでなく、身体全体の健康や精神面にもさまざまな悪影響を及ぼします。歯が抜けたまま放置することで起こるリスクについて、具体的に見ていきましょう。
噛む力の低下
歯は食べ物を噛み砕き、すり潰す重要な器官です。1本でも欠けると噛み合わせが悪くなり、咀嚼力が弱まります。十分に噛まずに飲み込むことで、消化器官に負担がかかり、胃腸の不調を引き起こす可能性もあります。
また、食べにくさから食事の内容が偏り、やわらかい物ばかりを選ぶようになると、栄養バランスが乱れやすくなります。とくに、高齢者では、咀嚼力の低下が全身の衰えに直結しやすく、注意が必要です。
顎や顔の骨の変化
顎の骨は、歯から伝わる刺激によって顎の骨の密度を保っています。歯を失うとその部分の骨に刺激が伝わらなくなるので、徐々に骨がやせ細ってしまいます。
骨がやせることで、入れ歯が合わなくなったり、将来的にインプラント治療が難しくなる場合もあります。また、骨の減少によって顔つきが変わり、ほうれい線が深くなったり、老けた印象を与えることもあります。
他の歯への悪影響
歯は互いに支え合ってバランスを保っていますが、1本でも抜けるとその均衡が崩れます。隣接する歯が傾いたり、上下の歯が伸びてきたりして、噛み合わせが悪くなってしまいます。
さらに、歯並びが乱れることで汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まることもあります。つまり、1本の歯の欠損が連鎖的に他の歯のトラブルを招き、最終的に複数の歯を失う原因になる可能性もあるのです。
発音や見た目の変化
前歯を失うと、さ行やた行などの発音が不明瞭になることがあります。発音障害は、会話のしづらさや人とのコミュニケーションの低下につながり、精神的なストレスにもなりかねません。
また、歯の欠損は見た目にも大きく影響します。前歯が抜けたままだと、口元に自信を持てなくなり、笑うことや話すことをためらうようになる方も少なくありません。対人関係のストレスや自己肯定感の低下に繋がることもあります。
認知症リスクの上昇
近年の研究では、歯の本数と認知機能に関連があることがわかってきています。しっかり噛むことは脳への刺激となり、記憶や判断力の維持に役立つとされています。
歯を失うと噛む力が弱まり、脳への刺激も減少します。その結果、認知症の発症リスクが高まる可能性があるのです。
治療の選択肢が限られる
歯を失ったあとすぐに適切な治療を受ければ、ブリッジやインプラント、入れ歯などの選択肢が広がります。
しかし、放置して骨がやせたり周囲の歯が動いたりすると、治療が困難になり、限られた方法しか選べなくなります。
歯を失うのを防ぐためには

歯を失うのを防ぐために利用する歯ブラシやデンタルフロス
歯を失わないためには、日常生活の中での意識と習慣が非常に大切です。加齢によって自然に歯が抜け落ちると思う方も多いですが、実際には多くの場合、虫歯や歯周病が原因です。
つまり、正しいケアを行えば、歯の寿命を延ばすことが可能なのです。
正しい歯磨きを習慣づける
毎日の歯磨きは、歯を守るための基本です。歯垢は虫歯や歯周病の原因になるため、丁寧に取り除くことが重要です。特に、歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間は汚れが溜まりやすい場所なので、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用して丁寧に汚れを除去しましょう。
定期的に歯科検診を受ける
自分では気づきにくい初期の虫歯や歯周病を早期に発見・治療するためにも、歯科医院での定期検診は欠かせません。3~6ヶ月に1回のペースで歯科医院に通い、専門的なクリーニング(PMTC)や歯ぐきのチェックを受けることで、トラブルの予防につながります。
噛み合わせや歯ぎしりへの対策
噛み合わせの異常や、無意識の歯ぎしりは、歯や歯ぐきに大きな負担をかけます。歯にヒビが入ったり、歯の根がダメージを受けたりすることもあります。
ナイトガードなどを使えば、歯の摩耗や破損を防ぐことが可能です。
バランスの取れた食生活
カルシウムやビタミンDなど、歯や骨を丈夫に保つ栄養素を積極的に摂取することも大切です。また、よく噛む習慣は唾液の分泌を促し、口腔内の自浄作用を高めます。やわらかい物ばかりに偏った食生活を改善し、繊維質の多い食品などを取り入れましょう。
喫煙を控える
喫煙は歯周病を進行させる大きな要因です。ニコチンやタールは血流を悪くし、歯ぐきの免疫力を低下させます。禁煙することで歯ぐきの健康を保ちやすくなり、歯を失うリスクを大幅に減らせます。
まとめ

歯を失う主な原因は虫歯や歯周病であり、日頃のケアや生活習慣で十分に予防できます。歯を失うと見た目や食事、健康面に多くの悪影響を及ぼすため、早めの対策が重要です。
正しい歯磨きや定期検診、バランスの取れた食生活などを心がけ、できるだけ長く自分の歯を健康に保ちましょう。歯は一度失うと元に戻らないからこそ、今できるケアが大切です。
歯を守りたいとお考えの方は、大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、「歯の健康に出会う歯医者」として安心・安全を心がけて診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント、予防歯科にも力を入れています。診療案内ページはこちら、予約フォームもございますので、ぜひご覧ください。