2025.10.30
マウスピース矯正中に虫歯になる原因とは?予防法と対処法も
こんにちは。大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」です。

「マウスピース矯正中に虫歯になる原因は何?」「マウスピース矯正中の虫歯にはどう対処すればいいの?」と疑問をお持ちの方が多いのではないでしょうか。矯正装置が透明で目立ちにくく、取り外しができることから注目されているマウスピース矯正ですが、装置の使用や口内環境の変化により、虫歯のリスクが高まることがあります。
本記事では、マウスピース矯正中に虫歯になる原因や予防のポイント、虫歯になった場合の対処法について解説します。
マウスピース矯正とは

マウスピース矯正は、透明なプラスチック素材で作られたマウスピースを使用し、歯を徐々に動かしていく歯列矯正の方法です。従来のワイヤー矯正と比べて目立ちにくく、取り外しができるという特長があります。
食事や歯磨きの際にはマウスピースを簡単に外せるため、口腔内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを軽減できるのが大きな魅力です。
また、事前に治療計画をシミュレーションできるため、治療の進行状況を視覚的に確認できるというメリットもあります。近年では、技術の進歩により対応できる症例が増えており、軽度から中度の不正咬合にも適応できるようになってきました。
ただし、すべての歯並びに対応可能というわけではありません。重度の不正咬合や抜歯が必要なケースには、ワイヤー矯正のほうが治療がスムーズに進む可能性もあります。自身の歯並びがマウスピース矯正で治療可能かどうかは、歯科医師に相談してみましょう。
マウスピース矯正は、見た目に配慮しながら日常生活を送れることから、ビジネスシーンや学校生活に影響を与えたくない人に選ばれています。
マウスピース矯正中に虫歯になる原因

ここでは、マウスピース矯正中に虫歯のリスクが高まる原因を解説します。
唾液の自浄作用が得られない
唾液には、口腔内の汚れを洗い流す作用や再石灰化を促す作用がありますが、マウスピースを装着していると唾液の循環が悪くなります。歯の表面がマウスピースで覆われるため、唾液の作用を得られにくくなるのです。
その結果、細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
マウスピース内に汚れが溜まる
マウスピースはぴったりと歯に密着するように作られています。歯を移動させるためには密着性を高めなければなりませんが、飲食後に口内をきれいにせずマウスピースを装着すると、マウスピース内に汚れが留まってしまいます。
これが細菌の栄養源となり、虫歯のリスクを高めるのです。
食後のケア不足
マウスピース矯正中、特に注意しなければならないのが、飲食後の歯磨きです。マウスピースを装着したままの飲食は基本的に禁止されていて、水以外のものを口にしたい場合にはマウスピースを必ず外す必要があります。
また、水以外のものを飲食した後は、歯磨きをしてからマウスピースを再装着しなければなりません。コーヒーやジュースなどを飲んだあと、歯を磨かずにマウスピースを装着すると、糖分などが歯の表面に残ったまま閉じ込められます。マウスピースの装着中は唾液の自浄作用も得られにくいので、虫歯が発生・進行する可能性が高くなるでしょう。
装置の管理不足
マウスピース自体も清潔に保たなければなりません。毎日定期的にマウスピースを洗浄しないと、マウスピースに細菌が繁殖します。汚れが付着したマウスピースを装着すると、どれだけ歯磨きを丁寧に行っていても虫歯のリスクが高まってしまいます。
マウスピース矯正中に虫歯になったときの対処法

虫歯の兆候を感じた場合は、自己判断を避けてできるだけ早く歯科医師の診断を受けることが重要です。初期の虫歯であれば、適切な処置によって症状の進行を食い止め、マウスピース矯正への影響を抑えられるでしょう。
放置すると、治療の選択肢が限られて矯正計画にも影響が出るかもしれません。異変に気づいたら、できるだけ早く歯科医師へ相談しましょう。
ここでは、マウスピース矯正中に虫歯になった時の対処法を確認していきます。
虫歯の治療を優先する
基本的には、虫歯の治療を優先しなければなりません。虫歯は、自然と治ることはなく、放置すると進行していきます。
虫歯を治療せずにマウスピース矯正を継続した場合、虫歯が悪化していきます。最悪の場合には、歯を残せなくなる可能性もあるでしょう。
そのため、虫歯を治療してから、マウスピース矯正を再開することが多いです。虫歯治療で歯の形状が変わった場合は、マウスピースの再作成が必要になるケースもあります。
矯正治療と虫歯治療を同時に進める
虫歯が軽度で、歯の損傷がほとんどない場合は、虫歯治療と矯正治療を並行して進められるかもしれません。小さな虫歯であれば、マウスピースを外して必要な処置を行い、処置後にマウスピースを再装着して矯正治療を進めます。
矯正治療を先に終わらせる
虫歯がごく軽度で悪化するリスクが低く、矯正治療がもうすぐ終わる段階であれば、矯正治療を終わらせてから治療を行うこともあります。
ただし、虫歯が悪化している、もしくは悪化する可能性が高いと判断された場合は、虫歯の治療を優先する必要があります。歯科医師に経過観察をしてもらいながら、慎重に矯正治療を進めましょう。
マウスピース矯正中の虫歯を予防する方法

マウスピース矯正中は虫歯のリスクが高まりますが、適切に対処すれば虫歯を予防することができます。虫ここからは、マウスピース矯正中の虫歯を予防する方法について詳しく解説します。
歯磨きを丁寧に行う
食事をすると、口の中に食べかすが残ります。食べかすに含まれる糖分は虫歯菌のエサになり、虫歯菌が活動すると酸が発生して虫歯の原因になります。そのため、マウスピースを装着する前には必ず歯磨きをしましょう。
歯磨きの際は、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスも使用してください。これらを併用することで、歯と歯の間に付着した汚れまで徹底的に除去できます。
外出先に歯ブラシを持ち歩くのが難しい場合、水で軽くすすぐだけでも効果があります。
適切にマウスピースを洗浄する
マウスピースは毎日装着するものなので、適切にケアを行うことが虫歯予防に繋がります。マウスピースを外した後は、流水で洗浄しましょう。ぬめりや汚れが気になる場合は、マウスピース専用の洗浄剤を使用してください。
ただし、硬い歯ブラシや研磨剤入りの歯磨きを使用するのは避けてください。マウスピースに細かい傷がついて、細菌が繁殖する原因になる可能性があります。
また、マウスピースはプラスチックでできており、高温にさらされると変形する恐れがあります。直射日光が当たる場所や、高温になりやすい場所で保管しないようにしましょう。洗浄の際に熱湯を使用することもマウスピースの変形を招きます。
定期的に歯科検診を受ける
マウスピース矯正では、定期的にマウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かしていきます。治療に使用するマウスピースはまとめて手渡されることが多く、交換もご自身で行いますが、定期的な歯科検診は怠らないようにしましょう。
定期検診ではマウスピースが正しくフィットしているか、歯の移動は順調に進んでいるか、虫歯や歯周病になっていないかなど、さまざまなチェックを行います。虫歯の早期発見にもつながりますので、忘れずに受けましょう。
まとめ

マウスピース矯正は、見た目に配慮しながら歯並びを整えられる治療方法ですが、正しい知識と適切なケアが欠かせません。装着時は唾液の自浄作用が働きにくく、清掃不足や装置の管理が不十分だと虫歯リスクが高まります。
虫歯が発覚した場合は、放置せずに歯科医院で適切な治療を受け、必要に応じて矯正計画の見直しも行いましょう。矯正治療中の虫歯の予防には、丁寧なブラッシングやマウスピースの洗浄、定期検診が重要です。
マウスピース矯正を検討されている方は、大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、「歯の健康に出会う歯医者」として安心・安全を心がけて診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント、予防歯科にも力を入れています。診療案内ページはこちら、予約フォームもございますので、ぜひご覧ください。