子どもの歯並びが悪いとどうなる?リスクと矯正したほうがよい歯並び

2025.06.12

2025.06.12

子どもの歯並びが悪いとどうなる?リスクと矯正したほうがよい歯並び

こんにちは。大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」です。

歯並びが悪く矯正が必要な子どもの歯

「子どもの歯並びが気になるけど、矯正したほうがいい?」「歯並びは気になるけど、もう少し様子を見てみようかな」と考えている保護者の方は多いのではないでしょうか。歯並びが悪いと見た目の問題だけでなく、将来的に噛み合わせや発音、健康面にも影響を及ぼすことがあります。

しかし、矯正治療には費用や治療に時間がかかるため、本当に必要なのか悩む方が多いでしょう。

今回は、子どもの歯並びが悪くなる原因や放置するリスクついて詳しく解説します。歯並びが悪くなるのを予防する方法についてもまとめているので、子どもの矯正治療を検討している保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

矯正治療を検討したほうがよい子どもの歯並び

矯正治療を検討したほうがよい子どもの歯並びを紹介する歯科衛生士

子どもの歯並びが気になるものの、どのような歯並びなら矯正すべきなのかわからないという保護者の方は多いのではないでしょうか。以下では、矯正したほうが良いと考えられる歯並びについて詳しく解説します。

受け口

下の歯が上の歯よりも前に出ている受け口は、反対咬合と呼ばれています。受け口になると、上下の前歯が噛み合わないため食べ物が噛みにくく、咀嚼が十分にできません。成長するにつれて悪化する傾向があり、噛み合わせが悪く発音に影響することもあります。

叢生

叢生(そうせい)は、歯並びがガタガタになっている状態です。顎の発達が悪いことや遺伝により、歯の生えるスペースが狭くなり、歯が重なって生えて叢生になります。

また、叢生のまま大人になって歯列矯正をする場合は抜歯が必要になるケースもあります。抜歯を避けるには、子どものころに歯列矯正することが推奨されます。

出っ歯

上の前歯が下の前歯よりも前に出ている状態が出っ歯で、上顎前突と呼ばれています。上下の歯が嚙み合わないので、食べ物が嚙みにくくなったり、発音に影響を及ぼすことがあります。

また、上の前歯が前方に大きく突き出している出っ歯の状態は、見た目の問題だけでなく、外傷のリスクも高くなります。転倒した時やぶつかった時に前歯を破折する可能性があるため、学齢期の子どもは特に注意が必要です。

開咬

開咬はオープンバイトとも呼ばれ、奥歯を噛み合わせた時に上下の前歯が噛み合わず、隙間ができている状態のことです。指しゃぶりなどの癖により、開咬になるリスクが高くなります。

上の歯と下の歯が噛み合わないので、食事や発音に影響を及ぼします。また、前歯が噛み合わないことで奥歯への負担が大きくなり、奥歯が傷つきやすいです。

子どもの歯並びが悪くなるのはどうして?

子どもの歯並びが悪くなるのはなぜか考える男の子

子どもの歯並びが悪くなる原因は、さまざまな要素が関係しています。ここでは、子どもの歯並びが悪くなる主な原因についてまとめています。

遺伝

顎の形や大きさ、歯の大きさ、舌の位置などは遺伝することがあります。そのため、両親の歯並びが悪いと子どもの歯並びも悪くなる可能性があります。

特に、受け口は遺伝しやすいとされ、両親のどちらかが受け口の場合は子どもにも遺伝する可能性が高いです。

口呼吸

舌は何もしていない時は、上の前歯の裏側にあります。

しかし、口呼吸することが癖になっていると舌の位置が下がり、下の歯を内側から舌で押すような力が加わって歯並びが悪くなります。また、口呼吸では口を開けている時間が長くなり、口周りの筋肉が発達しにくくなります。

口周りの筋肉が発達しにくくなると、歯並びにも影響を及ぼします。

口周りの悪習慣

舌で歯を押すなどの舌癖や指しゃぶり、唇を噛む癖は、歯に過剰な力がかかります。強い力が1回かかっただけでは歯が移動することはほとんどありませんが、力が継続的にかかると、少しずつ歯が移動して歯並びが悪化する可能性があります。

うつ伏せ寝や頬杖などの日常の癖、無意識の食いしばりや歯ぎしりも、歯並びに悪影響を及ぼします。

虫歯

虫歯を放置していると徐々に歯が溶け、最終的に歯を失います。永久歯は隣の歯を支えにして正しい位置に生えるため、虫歯を放置して乳歯がなくなると周囲の歯が傾き、後から生える永久歯の歯並びが悪くなる可能性があります。

子どもの歯並びが悪いとどんなリスクがある?

子どもの歯並びが悪いリスクのイメージ

歯並びが悪い状態を放置すると、見た目だけでなく健康面でも様々な影響を及ぼします。以下では、それぞれのリスクについて分かりやすくまとめています。

正しく発音できない

歯並びが悪いと正しく発音できなくなり、話し方に影響を及ぼすことがあります。例えば、すきっ歯の場合は歯と歯の間から空気が抜けやすくなるため、サ行が発音しにくくなる傾向があります。

また、出っ歯の場合、舌が上の前歯につきにくくなるため、前歯の裏側に舌を当てて発音するサ・タ・ナ・ラ行などが発音しにくくなります。正しく発音できないと人と話すことがストレスになり、将来的に仕事に影響する可能性も否定できません。

虫歯や歯周病になりやすい

歯並びが悪いと歯と歯が重なっている部分があるため、きれいに歯磨きをしたつもりでも磨き残しが生じやすいです。そのため、歯並びの良い人に比べ磨き残しが多くなり、虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。

虫歯や歯周病を予防するためには、時間をかけて念入りに歯を磨くようにしましょう。

顎関節症になりやすい

歯並びが悪いと噛む力が偏りやすく、顎に負担をかけてしまいます。また、夜間の歯ぎしりや食いしばりも起こりやすくなるため、顎関節症になる可能性があります。

見た目に自信が持てなくなる

成長とともに、歯並びが悪いことをコンプレックスに感じる子どもは少なくありません。家族以外の人と食事ができなくなったり、口を開けて笑うのを避けるようになったり、対人関係に影響を及ぼすこともあります。

子どもの歯の矯正は何歳から受けられる?

歯の矯正のために診察を受ける男の子

子どもの歯の矯正は、3~5歳頃から始めることが可能です。大人の歯である永久歯が生え揃う前の段階に行うため、小児矯正と呼ばれています。

小児矯正は0期治療から2期治療までの3段階に分かれていて、顎や筋肉の成長、歯の状態により治療方法が判断されます。

0期治療は、3~5歳くらいの歯が全て乳歯のお子さまが対象です。噛み合わせのズレや歯並びに影響する悪習慣を改善する治療が中心となります。

1期治療は、永久歯への生え変わりが始まり、乳歯と永久歯が混在している6~12歳くらいまでのお子さまが対象です。永久歯が正しい位置に生えてくるように、顎の骨を広げるような治療を中心に矯正を行います。

2期治療はすべての歯が永久歯に生え変わった後に行います。矯正の開始が遅れると顎の成長が固まり、歯を動かすスペースが不足するため、抜歯が必要になるケースも増えるでしょう。

子どもの歯並びが悪くなるのを予防する方法

よく噛んで食べることを習慣化する親子の食事風景

以下では、子どもの歯並びの悪化を防ぐ方法を解説します。

よく噛んで食べる習慣を身につける

よく噛んで食べることは、唇や舌、顎、顔周りの筋肉や顎の発達を促進して、歯並びの悪化を予防します。子どもはやわらかい食べ物を好みますが、噛む回数が少なくなるため、意識して噛み応えのある食材を取り入れるようにしましょう。

食材を大きめにカットしたり、根菜類やキノコ類など、噛み応えのある食材を積極的に取り入れることで噛む回数を増やせます。よく噛むことで唾液の分泌も増え、虫歯や歯周病の予防にもつながります。一口で30回ほど噛むのが理想的です。

歯並びに影響を及ぼす癖をやめさせる

指しゃぶりや爪噛み、口呼吸などの癖は、歯や顎に不自然な力が加わり、歯並びを悪化させる原因となります。

しかし、不安になった時に指しゃぶりするお子さまもいます。無理にやめさせると負担になる可能性もあるため、3歳頃までは様子を見るようにしましょう。

定期的に歯科検診を受ける

定期的な歯科検診は、歯並びが悪くなる原因を早期に発見し、適切な治療を行う上で非常に大切です。永久歯への生え変わりや顎の骨の成長など、子どもの口腔環境は日々変化します。歯科医院で定期的に検診を受けると、万が一異常が発生しても早期に対処できます。

お子さまの歯並びが気になる場合は、早めに歯科医師に相談するようにしましょう。

まとめ

歯を矯正した女の子と笑顔の家族

遺伝だけでなく、歯並びが悪くなるような悪習慣や食生活なども、子どもの歯並びが悪くなる原因となります。子どもは歯が生え変わるから急いで歯並びを改善する必要はないと考えるのではなく、悪い歯並びのまま放置するリスクについても把握することが重要です。

早めに歯並びを治しておくと、矯正治療の負担を抑えられることが多く、正しい噛み合わせに矯正すれば口腔内の健康も保てます。

子どもの矯正は、お子さまの口腔内の状態によってアプローチ方法が異なります。そのため、お子さまの歯並びが気になる場合は、一度歯科医院を受診してしっかり相談するとよいでしょう。

お子さまの歯並びの矯正を検討されている方は、大阪市中央区南本町「堺筋本町駅」1号出入口より徒歩1分にある歯医者「ヤマシタデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、「歯の健康に出会う歯医者」として安心・安全を心がけて診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント、予防歯科にも力を入れています。診療案内ページはこちら予約フォームもございますので、ぜひご覧ください。